けしやうのものか ましやうのものか 正たいをあらハせ
藍亭晋米作・歌川国丸画『新板化物念代気』「化もの見やうの事」
狐の窓。
指を組み合わせて、その窓(隙間)から雨の中を覗くと、見えるという。
雨の美術館を覗いたとて、何も見えはしなかったのですが。
僕の亡くなった祖母は塩竈。どうしてかは知りませんが、漁師の嫁として浜の方に来て、2度も大きな津波に見舞われて、何だかんだ天寿を全うした人です。
どうしてだかは今となっては本当に分からないのですが、その祖母は元々は宮城の川崎町、釜房の人だったようで。
国営みちのく湖畔公園の釜房ダムの底が故郷。公園にあるふるさと村の宮城の古民家は釜房の家。
そんな祖母が、その川崎の釜房の集落で狐に化かされたという話をしていたのを思い出して。
夏の夕刻。陽が長いとはいえ山間の集落。急いで帰ろうと幼い祖母は近道になる「がまの穂」の間を抜けて帰ろうとしたそうで。
ところが行けども行けどもがまの穂のしげる湿った場所から抜けることができなくて、恐ろしくなったと。
肝心なところは忘れてしまったのだけれど、何かの咒を思い出し、正体見破り抜け出せたとか。
妖はその正体が見破られるとその力を失うなどとも。
南方熊楠の「狐と雨」や南方熊楠日記などには狐の窓のことなどが見て取れます。
何故狐か…お昼においなり食べたから。
そもそも狐の嫁入りとか、まつわる怪異は日当りの雨…こんな雷雨じゃ狐もしようが無しでしょう。
そうそう、狐の窓で異界を覗き見るなら、此方側から見えるのだから、彼方側からも見えているということにはお気をつけて。
明日はお休みです。ご足労なきようご承知おきを。
土曜日は10時から。異界に取り込まれなければ、いつも通りに。
いつも通りにコーヒーは無関係なお話し。
#unit_coffee_stand #狐の窓 #釜房ダム
